昔懐かしい発動機の運転と展示会@安曇野市堀金2016年08月29日 21:58

8月28日(日)午前9時~午後2時。
場所は安曇野市堀金「ほりでーゆ~四季の里」第3駐車場。

今回の運転会は昭和30年前後に生産され、石油発動機では
最も販売数の多かった「クボタオートエンジン」一機種の
運転・展示会となりました。
一機種のみにも関わらず、県内外の愛好家が自慢の愛機を
持ち寄り40数台の参加がありました。


                    大正から昭和30年代ころまで、農作業などの動力原と
                    して活躍していた石油発動機。
                    昭和30年代に入ると、ディーゼルやガソリンエンジン
                    の登場で急速に姿を消しましたが、半世紀以上前の農村
                    に響いた音や匂いを懐かしむ人々が大勢集まりました。

                  
                                     一機種のみのイベントですが、細部がそれぞれに
                                       微妙に異なり個性があります。
              作業環境に合わせて丁寧なもの作りがなされてい
                                        た良き時代が感じられます。


「パンパンパンパン」という乾いた破裂音と灯油の
燃える独特の匂いがします。












只今、快調に運転中。
始動はガソリンで行い、動いたら灯油に切り替わり
エンジンが暖まると菜種油でも動いたそうです。




                                       プラグやコードなど、交換部品も常備してあり
                                 ます。


それまでの石油発動機での必須の作業がガソリン
で始動した後の灯油への燃料切替作業でした。
この作業は切り替えのタイミングが難しく、発動機
を使用する上でのネックとなっていました。
(当時はガソリンが高価だったのでふんだんには使え
ませんでした)
その時に難しかった燃料切替作業を自動で行えるよう
に改善したのがクボタです。
そして、その使いやすさから大ヒットしたのがクボタ
オートエンジンの由来です。
更に、エンジンの要所に点滴のように滴下させていた
エンジンオイルも、オイルポンプによる圧送が行われ
るようになりました。




                                       愛好家同士、発動機談義に花が咲いています。


不調につき調整中。






大きなラジエーター付きの機種も登場しました。
この大きさだと工事現場で使われた機種でしょうか。


                    こちらでは、始動に悪戦苦闘。








                                        こちらでは大勢で修理中。


「ホゴホゴホゴ」という湿った破裂音と灯油の燃え
る独特の匂いが漂っています。




                                        吐き出された煙が輪になって上がっています。








灰色クボタ。






60年くらい昔、秋晴れの田んぼで大活躍した発動機
です。













当日の様子を動画(7分38秒)で。(外部より引用)
https://www.youtube.com/watch?v=uTBA3h6zbm8



石油発動機
灯油を燃料とし、主に農作業や土木工事現場などの動力源として使用。
脱穀機や耕運機などの作業機械と発動機をベルトで繋ぎ、回転により
動力を伝える。
明治時代後期に輸入され、大正時代に国内生産が始まった。
最盛期には国内に製造メーカーが数百社あったが、昭和30年代に入る
とディーゼルエンジンやガソリンエンジンの登場で急速に衰退した。